カリキュラム / 第1章 準備 ― 音の材料 入門

度数 ― 2つの音の距離に名前をつける

コードは「3度ずつ音を積む」もの。その“3度”とは何か。距離の呼び名をここで身につける。

前のレッスンで、音の距離を「半音いくつ」で測れるようになりました。でも会話では、毎回「半音4つぶん上」と言うのは大変です。そこで、距離にもっと呼びやすい名前をつけます。それが 度数(どすう)。コードの説明で必ず出てくる「3度」「5度」の正体を、ここで押さえましょう。

度数は「下の音から数え上げる」

度数の数え方はシンプルです。下の音を「1」として、上の音まで音名を順に数える だけ。

たとえば「ド」と「ミ」。ド(1)・レ(2)・ミ(3)と数えて、3つぶん。だから ド→ミは3度 です。同じように、ド→ソはド・レ・ミ・ファ・ソで5つぶんなので 5度。ド→レはとなりどうしで 2度 になります。「音で確認しよう」で、2度・3度・4度・5度を順に鳴らしてみましょう。数字が大きくなるほど、2つの音が離れていくのが聴こえます。

つまずきポイント:ここでよくある勘違いが2つあります。ひとつは「あいだの音の数」を数えてしまうこと。度数は 下の音自身を1 と数えるので、ド→レは(あいだは0でも)2度です。もうひとつは、前回の“半音の数”と混同すること。度数(音名で数える)と半音の数は 別のものさし で、両方を使い分けます。

コードは「3度ずつ」積んでできている

なぜ度数が大事かというと、コードは3度を積み重ねて作る からです。

ためしにドから、1つおきに音を積んでみましょう。ド、(レを飛ばして)ミ、(ファを飛ばして)ソ。すると「ド・ミ・ソ」——これはもう、あなたが最初に聴いたCメジャーそのものです。三和音とは、この 3度・3度と1つおきに積んだ3つの音 のこと。度数が分かると、コードの作り方がそのまま見えてくるのです。

同じ「3度」に、明るいと暗いがある

最後に、少しだけ深い話を。じつは3度には2種類あります。半音4つぶんの 長3度(明るい) と、半音3つぶんの 短3度(暗い) です。数字はどちらも「3度」ですが、中身の半音の数が1つ違う。

前に見たメジャー(明るい)とマイナー(暗い)の差は、まさにこの「まん中の音までが長3度か、短3度か」の違いでした。度数の数字だけでなく、その中に半音がいくつ入っているか まで意識できると、コードの明暗まで説明できるようになります。

ここが大事:度数には「3度・5度」という大きさ(数字)と、「長い・短い(明るい・暗い)」という質があります。準備編では「3度=1つおき」という感覚がつかめれば十分。質の違いは、次の基本のコード編でたっぷり扱います。

まとめ

度数は、下の音を1として数える距離の呼び名。コードはその3度を1つおきに積んで作ります。そして同じ度数にも、含む半音の数で明暗の違いが生まれる。次のレッスンでは、これらの音を7つ選び出して並べた「スケール」と「キー」を学び、準備編を完成させます。

🔊 音で確認しよう

ボタンをタップすると音が鳴ります。理屈と響きは、セットで覚えるのがいちばんの近道です。

QUIZ理解度チェック

習ったことを3問で確認しましょう。まちがえても解説ですぐ復習できます。

Q1.「度数」の数え方で正しいのはどれ?(ド→ミの場合)

解説:度数は下の音を『1』として、上の音まで音名を数えます。ド・レ・ミで3つぶんなので3度。半音の数とは別の数え方なので混同しないようにしましょう。

Q2.コードは基本的に、音をどんな間隔で積み重ねてできていますか?

解説:三和音は、ルートの上に3度・さらに3度…と“1つおき”に積むのが基本です。ド・ミ・ソが、レやファを飛ばした1つおきの並びになっているのがその例です。

Q3.同じ「3度」でも、明るい響きと暗い響きの2種類があるのはなぜ?

解説:3度には半音4つの『長3度』と半音3つの『短3度』があり、この差が明暗を生みます。度数の数字(3度)が同じでも、中身の半音数まで見るのが大切です。