カリキュラム / 第1章 準備 ― 音の材料 入門
半音と全音 ― 音の距離のものさし
コード理論のすべての土台。音と音の距離を測る、いちばん小さな単位を身につける。
コードは「音を重ねた響き」でしたが、どの高さの音を重ねるか で明るさや役割が決まります。そのためには、音と音がどれだけ離れているかを正確に測れないといけません。このレッスンで学ぶ 半音(はんおん)と全音(ぜんおん) は、これから先すべての計算のものさしになる、いちばん大事な道具です。
いちばん小さい距離が「半音」
鍵盤を見てください。ある鍵から、すぐとなりの鍵 へ移る距離。これが音のいちばん小さいステップ、半音 です。
ここで大切なのは、白鍵か黒鍵かは関係ない ということ。「ド」のとなりには黒鍵(ド♯)があり、ド→ド♯は半音です。でも「ミ」のとなりを見ると、黒鍵がなく、すぐ「ファ」という白鍵が来ます。この ミ→ファ も、りっぱな半音 なのです。「音で確認しよう」で、ド→ド♯と、ミ→ファを聴き比べてみましょう。見た目は違っても、同じ“となり合い”の距離だと耳で分かります。
つまずきポイント:白鍵だけを見ていると「ド・レ・ミ…は全部おなじ間隔」と思ってしまいます。でも実際は、ミ–ファ と シ–ド のあいだだけ黒鍵がなく、半音。ここが、鍵盤で最初につまずく最大のポイントです。逆に言えば、この2か所さえ覚えれば鍵盤の仕組みはほぼ理解できます。
半音2つで「全音」
半音を2つ分あわせた距離が 全音 です。たとえばド→レ。あいだに黒鍵(ド♯)を1つはさんで届くので、ド→レは全音になります。ファ→ソも、ソ→ラも全音です。
つまり音の距離は、すべて「半音がいくつぶんか」で言い表せます。全音は「半音2つ」。この数え方に慣れると、コードもスケールも、ぜんぶ足し算で組み立てられるようになります。
距離を「数」で言えると、コードが作れる
少しだけ先の話をします。前のレッスンでチラッと出た「ド→ミ」。これは半音を数えると 4つぶん です。この「半音4つ」という距離が、じつは明るいメジャーコードの土台になります(くわしくは基本のコード編で)。
このように、音の距離を数で正確に言えること が、コードを自由に組み立てる第一歩です。「なんとなく」ではなく「半音いくつ」で捉えるクセをつけましょう。
ここが大事:これから先、「◯度」「メジャー」「スケール」など、いろいろな言葉が出てきますが、その中身はすべて「半音をいくつ積むか」という話に還元できます。半音というものさしさえ手に入れば、こわいものはありません。
まとめ
音のいちばん小さい距離が半音(となり合う鍵ひとつ)、その2つぶんが全音。白鍵どうしでもミ–ファ・シ–ドは半音、という例外だけ要注意です。次のレッスンでは、この半音を使って、2つの音の距離に「◯度」という呼び名をつけていきます。
🔊 音で確認しよう
ボタンをタップすると音が鳴ります。理屈と響きは、セットで覚えるのがいちばんの近道です。
QUIZ理解度チェック
習ったことを3問で確認しましょう。まちがえても解説ですぐ復習できます。
Q1.「半音」とは、鍵盤の上でどれくらいの距離ですか?
Q2.「全音」は半音いくつぶんですか?
Q3.白鍵どうしなのに距離が「半音」しかないのは、次のどのペア?
PADパッドで弾いてみよう ✓ 弾けた!
「半音=右どなり」「全音=1つとばし」。音の距離を、指の距離として覚えましょう。
🎛 このパッドの並び方(はじめての人へ)
画面のパッドは、LaunchpadやPushと同じ「4度積み(Fourths)」レイアウトです。 並び方のルールはたった2つ。
- 右へ1つ = 半音高くなる
- 上へ1段 = 完全4度(半音5つぶん)高くなる
ギターと同じで、同じ音が複数の場所にあります。そしてこの並びの最大の魅力は、 コードの「形」をそのまま平行移動するだけで移調できること。 ここで覚えた押さえ方の“形”は、どのキーでもそのまま使えます。
キーの中の音はうっすら点灯し、ルート(キーの主音)には印が付いています。 強く光っているのが「いま押さえる音」、いちばん濃い色は最低音(ベース)です。
→ 右へ1つ=半音 / ↑ 1段=4度(同じ形なら同じ響き)